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私は幼い頃より美人な母に似ていないコンプレックスがありました。
その為可愛くなりたい、綺麗になりたい、と『美』に対して強い関心を持ち美容師になりました。その為、髪だけでなく顔まで美しくできるヘアメイクの道を選びました。
そして、その美に対しての関心は30年経った今も続いています。
私はTV、や映画などの作品にヘアメイクとして多く携わって来ました。ですので、役を演じる上でのヘアメイク の役割が大きいことを実感していました。
でも、ある時気づきを頂きました。
以前連続ドラマをしていた時、結婚式のシーンがあり、某有名女優さんを花嫁にする機会がありました。それを見ていた別の某有名女優さんに『私が結婚する時はゆりちゃんにお願いしたい』と言って頂来ました。その言葉から、映画やドラマだけでなく、女優さんだけでなく、人生にも沢山のドラマがあることを実感しました。
そのリアルな人生の中にあるドラマでも、いつかお役にたちたいとふと思いました。
そして、その『いつか』を今過ごしています。
人生の中で様々なシーンによって女性は変化を楽しむことが喜びだと感じています。
サロンのお客様で間もなく七五三を迎える男の子のお母様がいらっしゃいました。
以前に一度メイクレッスンに来てくださってからカットや小顔リンパにも通ってくださっていました。男の子ということもあり当日は慌しくなるので自分のことは構えないと仰っていてどこか寂しそうにも感じました。
レッスンから1年経っていたこともあり七五三に向けてのヘアメイクのポイントをお伝えしながら少しアドバイスをさせて頂きました。
自分に手をかける時間が無いからこれでいいや・・・というお気持ちのまま当日を迎えるのは勿体無い、せっかくのお祝いを心から楽しんで頂きたいという思いがありました。
私も二人の男の子を育てた経験があります。だからこそお母さんも楽しんでその日を過ごしてほしいとの思いで簡単なアドバイスとともに施術させて頂きました。
メイクレッスンを一年前に受けて下さっていましたがコロナになりマスクをすることも多くなりメイクの練習をしていなかったそうです
一年前、サロンに通って下さるたびにその方は本当に綺麗になっていかれました。
メイクやカットをした後は表情自体がガラッと変わっていました。自信に満ちていて、けれどとても優しい表情をされていました。
その表情を見る度に、ドラマや映画で女優さんのヘアメイクをしていた時を思い出すほどでした。
きっとその方も一年前のメイクレッスンの時の感覚を思い出してくださったのだと思います。改めて七五三のためのメイクレッスンをしたいとリピートして下さいました。
着るものや行く場所に合わせてヘアスタイル、メイクをレッスンさせて頂きました。
後日、お宮参りのお写真や両家での会食の時のお写真とともに喜びの声を頂きました。
『当日、限られた時間の中で慌てずに自分の支度ができ一日を楽しく過ごすことができて感謝です』と。お母様も最近綺麗になったわねと褒めてくださったそうです。
私まで嬉しくなりました。
メイクはひとつの手段です。目的のために自分を心地よくご機嫌にしてあげられる大切なツールです。そしてご機嫌でいられたら大概のことはうまくいきます。
どう使いこなして自分をより魅力的に見せるか?で小さな変化が日々の幸せに大きな変化となるのだと思います。
昔、映画のフイルムを見せて頂いたことがあります。そこには、一瞬一瞬の場面が写し出されていました。それを繋ぎ合わせてひとつの映画がつくられていることを知りました。
人生もそれと同じです。一瞬一瞬の場面が人生をつくっていきます。
その人生のフイルムに映っている人を美しくしたい。
人生の主役を美しくしたい。笑顔にしたい。
その思いで、日々仕事に取り組んでいます。
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Profile
榎本 由利 Yuri Enomoto
- 1966年
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福岡生まれ
高校在学中に美容学校も通う
卒業と同時に美容師として活躍
24歳にヘアメイクの世界へ
TVドラマ 映画 CM グラビアなど
後フリーランスとして活動を広げる
29歳 結婚を機に活動休止
- 2010年
- 再び美容師、ヘアメイクとして復帰
- 2015年
- TV、映画、舞台と活動しながら一般のヘアメイクの大切さを感じサロンを創ることを決心
現在に至る